サイタマビーチ

フリーライター/イベンターの大坪ケムタの雑記とかイベント告知とかもろもろです。

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表現規制よりゾーニング、なんだけど…

先月末、鶴岡法斎さんから「サイト表現運用管理体制認定制度って知ってる?」というメールが送られてきた。調べてみるとこんなニュースが。
「携帯書籍サイトの健全認定制度開始、成人向け“ゾーニング”促進」
なるほど、携帯商業サイトにおける「ビデ倫」が出来るわけですね。審査料は「50万円から300万円程度」。新規参入は一気に難しくなるだろうし、在野の作家の成人向け自主作品はいわば「裏ビデオ」的扱いになるのかな。取り締まるかどうかはこの監視機構と警察次第なんでしょうが。とりあえず商業サイトとしては今後18禁作品は最低でも審査料の分は確実に稼げる作品でないと、てことで携帯サイトはこのニュース以降どこも大変らしい。

でも、一応18禁業界の末端にいる者としてゾーニング自体は結構賛成だったりする。「児童ポルノ被害者ガインターネットデ急増シテマス!」とか「先進国デ単純所持認メテルノハ日本ダケデス!」とか児ポ法はじめ規制規制と言いたがるけど、日本に来た外国人は「コンビニでエロ本が売ってる」のに皆驚くと聞く。たしかに海外のコンビニで18禁コーナーて見たことない、というかアジアのコンビニだと水着すらあるかどうかだったりする。DVDもコテコテのセックスショップにでも行かないと購入不可能。まぁタイなんかだと観光客相手に「シャチョウ!セックス!DVD!」って売り込んでくるし、「エロ本もDVDも一切禁止!売春は…まぁいいや」なんて国も多いんだけど、「日常にセクシャルな物が溢れる」事に対する倫理感は海外の方が強い。

で、日本で「日常に溢れるセクシャルな物」というとコンビニ、あと電車の中吊りがある。実話誌だけならまだしも一般週刊誌に女性誌、漫画誌とどんだけセックスだ何だって書いてあるんだと、しかもほぼ日替わりで。これだけ性的なキーワードがアホみたいに街に溢れてたら、そりゃ子供のうちからセックスに興味を持つだろうし、価値観が不安定なうちに過激なもの見れば多少の歪みも出るだろう。たしかに児ポ法も大事な話だけど、これだけ街に溢れてる物が全く政治の世界で話題にならないのは、国会議員は電車に乗らないし、コンビニも行かないからなんだろうな。
「車内吊りやコンビニエロ本が問題だ!」って18禁やってるライターが言うのもヘンかもしれんけど、ここ10年のセクシャルな刺激に慣れすぎた社会が現在のエロ業界の売り上げ低下・ユーザーの高齢化を生んでる要因のひとつと思えるわけで。もっとひっそりしてれば「見たい!」という欲望が生まれる。根底からエロ業界の底上げを考えるなら、むしろ抑える事が大事。まぁこの辺は『エロの敵』参照で。

ま、こんな事書いたところで無料エロ動画という名のエントロピーの増大は止まらないんだけどね。こんなアンケート結果も出てたしねえ。

Q:オナニーのおかずは何?(男子高校生100人に調査)
1位ネットのエロ動画(21票) 2位AV(13票) 3位妄想(9票) 4位ケータイのエロ動画(7票) 5位エロ本(3票) 6位等身大ポスター(1票) しない(10票) 回答拒否(36票) (週刊プレイボーイNo.41『男子高校生のムラムラ事情2009』より)

高校生相手にエロ本惨敗!ノーフューチャー!コンビニ18禁コーナーや車内吊りを憂えるのも今だけですな。。