2日(木)
朝、ホテル正面でビーフンと豆腐を食い、台湾高鉄で台南へ。あとはデイリーポータルZに掲載予定。片道4時間とまったく時間が読めない移動ゆえ台南をまったく散策出来なかったのが残念。緑多い南国感が気持ちよかったのだけど。*その後掲載。台湾のデカい龍と光る大仏のお寺
夜9時過ぎに台北に戻り、この日は温泉やお茶屋に行っていた妻と合流。夜飯にはホテルから歩いて行ける場所にあった、都内から撤退して久しいヒゲ張魯肉飯の本店へ。日本のは雑なチェーン店という感じだったのに対し、本店は店員全員がPIZZA CUT FIVEのTシャツだったりシックな店内とやたらとコジャレ感たっぷり。魯肉飯界のフレッシュネスか!てな感じ。自分もたまたま出てた50周年記念グッズ(弁当箱+ミニトート)を大喜びで買ったクチだけども。
ヒゲ張を出て、目の前にある寧夏路夜市へ。今回行った夜市の中では一番地元感ありつつも観光客を受け入れるフトコロの深さもあり、なおかつ食べ物もバラエティに富んでて楽しかった!特にモスのライスバーガーのホットドッグ版みたいなメニューが忘れられない。あと夜市の端のテーブルで食べてる最中にネズミが出て、屋台の兄さんたちが中国語でヤーヤー囃しながら踏みつぶそうとしてる姿がおかしかったな。カンフー映画でしか見れない世界と思ってたよ、んなもん。
3日(金)
朝から中正記念堂へ。日本では考えられないデカい建物に面食らう。一度この辺の建物見ておくと、三国志の世界観がよく分かるね。何千何万人の兵士をも受け止められそうなブ厚さ!デカさ!ていう。まさに大陸サイズ。着いたのがちょうど開堂の時間で、蒋介石像前の衛兵の交代も見れた。カツ!カツ!カツ!と長靴がいい音を鳴らすたびに、突然衛兵がロックンロールなツイストを踊り出すイメージが頭に浮かぶ。あらびき団のTAIGAか。その後、近場の金蜂魯肉飯で2食連続の魯肉飯。
その後、国立歴史博物館の「大三國特展」へ。要は三国志展。当時の歴史的資料からTVドラマで使われた衣装、果てはARまでと幅広い展示。とはいえさすが日本で言う卑弥呼の時代の話とあって、現物ってのは少ないもんだなあ。台湾では比較的三国志はメジャーと聞いていたけど、平日ながらお客さんもそこそこ。いろいろ解説書きを見てると、漢字ながらにやはり劉備率いる蜀勢、続いて曹操が人気なのが分かる。その辺は日本同様ですな。呉はぜんぜん名前出てこねえ…。協賛で三国志ゲーム関係のメーカーも入ってたけど、日本でいう「戦国バサラで歴女ブーム!」的な勢いは感じなかった。ン千年の中国の歴史と、ン十年の台湾カルチャー、と二重の歴史を持つ国だからなあ。大陸の話は近くて別の出来事なのか。彼らの中華の歴史へのこだわりはどんな物なんだろう。赤兎馬の夏侯惇Tシャツ着ていったけどさすがに反応はなし。
その後、妻のリクエストの客家料理の店で昼飯を食べて台北駅〜市政府周辺をぶらぶら。夕方に超高層ビル・台北101へ。地上89階からの風景は東京タワーとはまた違う光景。ビルや車がクッキリと浮かび上がり、まるでシムシティのよう。そしてこの高さからだとすぐ近くに感じる山々を見て、あらためて東京って平野なんだなと感じる。それとまだ土地にスキマある台北の街のこれからの発展具合も。
夜は妻がどうしても行きたい!と予約していた「明福台菜海産」へ。あまりの美味さに坊さんがブッ飛んだ、というよくわからんエピソードを持つスープ「仏跳牆」をいただく。あわび・フカヒレ・冬虫夏草などたっぷり入ってて、味オンチな自分でも上質な濃厚さなのはよくわかる。というので、もともと4,5人前という量を2人でたいらげる。それ以外も焼きビーフンやトコブシなどもスペシャルな美味さ。
ちなみにスープに浮いてるのは何かのキンタマ、らしい。白子テイスト。
自分ら夫婦以外は10人以上の会食ばかりだった同店、美味いだけに2人だと種類を頼めないのが残念…と思ってたら、隣のテーブルのおじさんらが鍋と酒をおごってくれた。酒は50度近くあるやつをショットとはいえ一気飲み!ここは素直に観光で来た外国人になりきるが得策と「オイシイオイシイ」と連呼しまくり、一緒に写真まで撮ってもらった。ひとり日本語が達者な人がいらっしゃって、よく聞くとこのグループは台湾の国会議員とマカオの議員とのこと!最後には名刺までいただいた。中国本土の人々に比べて、台湾人は夜よくお酒を飲むのが日本人と似ている、という話はきいていたけど、最後にそういう楽しい部分を知れてよかった。酔っぱらいが楽しい国はいい国に決まってる!