サイタマビーチ

フリーライター/イベンターの大坪ケムタの雑記とかイベント告知とかもろもろです。

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「ブルースウェイン、彼はどこにでもいるごくありふれた資産家である」

この年末年始はカーッと忙しくなることは無いまでもゆるゆると仕事はある状態。元旦2日以外はぽてぽてと家でビデオレビューやらなんやら。とはいえこの10日くらいの間に映画だけで「デスレース」「その男、ヴァンダム」「無ケーカクの命中男ノックドアップ」「寝とられ男のラブ☆バカンス」と見たんだから十分休めてるわな。映画はどれも結構当たり。賛否ある「デスレース」は「ハードコア版風雲!たけし城」って言い換えればしっくり来ると思いました。

さらに忘年会では結構今年見たベスト映画は?的話題があちこちで出たり。‥それって30代の普通のお仕事の忘年会じゃないよなあ、今時中学生でもそんな話題出ないよ!それはともかくやはり『バットマン ダークナイト』という声は多い。たしかに面白かったけど、個人的にはそれほどノレなかったんだよなぁ。爆破バックにナースコスプレで歩くジョーカーは昨年一番印象に残ったシーンなれど、キャラ自体はそれほどグッとは来なかったし。それなら滑稽なほど悩みまくるバットマンの方が引っかかるものがあった。「俺の存在は不要じゃないか?」「俺は正義マニアのド変態じゃないか?」「分かったよ!俺が悪者になりゃいいんだろ!!」(いずれも超訳)そんな正義の味方今まで‥あ、いたいた。島本和彦作品にいっぱいいるじゃん。
そう考えると『ダークナイト』って『逆境ナイン』『無謀キャプテン』ぽい。主役のブルースがいちいち「これが逆境だッ!!」やら「これが本当の墓穴かッ!!」やら言うような熱いヤツなら文句ナシなのに。そう考えるとレイチェルについて悩むシーンも「かけがえのない正義」「かけがいのない女」の板を両手に持って苦悩したり、最後の罪を背負う事を決める時も「わかってはいるがわかるわけにはいかん!!」と絶叫(そしてレイチェルが「男ってわからずや‥」と涙)してくれれば!ただ島本版なら「金で正義を解決していいのか?」とブルースが悩み、株主を辞任しようとするプロットも絶対入りそうだな。
しかし日本ならそういう適度なギャグを混ぜないと『愛と誠』の岩清水ばりの暗いクソマジメキャラにしか思えないバットマンがよく受け入れられてるもんだねぇ、アメリカって。