サイタマビーチ

フリーライター/イベンターの大坪ケムタの雑記とかイベント告知とかもろもろです。

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「リベンジ」とかそういうグループじゃないんだけどさ/ゆるめるモ!×箱庭の室内楽 CDリリースパーティ感想

13年ぶりとか20年ぶりとか50年ぶりだかいう大雪が都内を沈めた2月8日、「ゆるめるモ!×箱庭の室内楽 CDリリースパーティ」@渋谷WWWに行ってきました。前々から見たかった2組、「トラック格好いい!関西弁ずるい!JKの自転車盗まれたMCとか勝てない!」なクルミクロニクルとか、90年代でスッ止まってる俺のラップを司る脳の部分を揺さぶり倒すDOTAMAもすこぶる高まったけれど、やはり最後の箱めるモ!が素晴らしかった。

CDの再現ももちろん良かったのだけど、既存曲の生バンドアレンジがまたどれも良くって。10分のハンマービートに浮遊感あるギターとキーボードに飛ばされる『SWEET ESCAPE』、最初に入ってくるホーンに鳥肌立たされた『花のドイリー』。そしてラス前ブチ上げるにふさわしい、いつもより賑やかで温かい『なつおんぶるー』。どの曲も、特にホーンが入ると曲の表情がむちゃくちゃ変わるね。あと去年やった画家とのコラボもだけど、ゆるめるモ!は大人数の中にいるのが妙に似合う(もはやモ!自身も大人数だけど)。彼女らの「末っ子感」が、しっかりしたお兄さんお姉さんたちに囲まれてる絵が妙に合うのだろうな。

ライブの〆は「アイドル定番さよならソングランキング」てのがあったら赤丸急上昇中であろう『さよならばかちゃん』、かと思ったら『木曜アティチュード』生。うん、ここは「さよなら」で締めるよりもふわっとゆるいこの曲で締めた方が「このまま続いてくよ」感があっていい。この後の大雪で動かないJRもきっと耐えれる!

と、幸せかつ堂々たる(でもゆるい)大トリを見ながら、あまりゆるめるモ!のカラーとはあまり結びつかないであろう「去年のWWWからの数ヶ月のリベンジを見事果たしたなー」なんてことを思ったり。

昨年6月、同じWWWで行われた「ゆるフェスモ!」。まだデビューして半年足らずの彼女たちが主宰という形で行われたライブイベントだ。BELLRING少女ハートリリカルスクールいずこねこ、TAKENOKO▲、ナトカンといった旬なアイドルやアーティストが揃う中、ゆるめるモ! の面々はフェス主宰という立場ながら、経験は最も薄いグループ。出演者の組み合わせの妙で客はそれなりに入っていたけれど、ゆるめるモ!自体の集客力はまださほど高いようには思えなかった。黒いステージにぽつねんと立つ4人の「借りてきた猫」感。WWWの高い天井を見上げて戸惑うような4人のオープニングが印象的だった。

そしてこのイベント途中で赤担当・のんちゃんが体調不良で退場、大トリは3人で迎えることになる。その後、彼女は休養となり、その後さらに時には桃担当ももぴ・紫担当けちょんの2人のみでライブをやることも多々あったりと、もはやグループアイドルとして瀬戸際でのライブを行い続けた。その経験が今の初期メンの根の太さを支えたのは間違いない。(……という自分もさほどこの時期は見れてないのだけど)

その後、魅力的な5人のメンバーの追加と新曲、以前に増してのハイペースなライブ展開は見事ブーストとなり、ふたたびWWWに帰ってきた。ただ昨年6月と違って、しっかり「ゆるめるモ!」の客をメインとして。わずか8ヶ月で変わるもんだなあ。特に初期メン3人のWWWの天井の高さに怯まないステージがとてもよかった。黒地の布に4つの色をぽたぽた零れ落としてしまったような昨年の初夏のWWW。それが今回はしっかり7色、それらが黒いステージをしっかり濃く塗りつぶしていた。

もはや運営がアイドルに「試練」や「ハプニング」を与えるのは当たり前になった。たしかに試練やハプニングを越えたメンバーは強い。でも、作られたものじゃない「本当の試練やハプニング」を乗り越えたメンバーはもっと強い。今のゆるめるモ!は一見ゆるっとふわっとしてるけど、鉄筋が通ったゆるふわなんじゃないかな。



ゆるめるモ!X箱庭の室内楽 / 木曜アティチュード(MV ショートver) - YouTube


ゆるめるモ!X箱庭の室内楽 / 虎よ(MV) - YouTube


ゆるめるモ!X箱庭の室内楽 / さよならばかちゃん(MV オフショットver) - YouTube

箱めるモ!

箱めるモ!