『有吉ジャポン~今夜決定!2014年絶対来るアイドルはこの娘です!アイドルヲタクによる座談会を開催!』を録画見。生でオンエアされた直後の出演者の反応を見てみると、いろいろ編集で勝手マッシュアップ状態されたとか、ファンの人が吉田豪さんに噛みついてたりで、どえらい炎上もんになってるかと思ったけど、そうでもなかった。
本当ですね(笑)色んな発言をパズルのように組み合わせて使われてましたね @hidetomitanaka: こけぴよにただひとり反対した重罪人扱いだったけど(笑)。テレビの編集怖いなww 。違う文脈のものをつなげとるw。こけぴよがいいので,、ピストルさんに聞いてメモまでしたのにw
— ピストル (@dijpistol) January 18, 2014
そんなわけで、田中秀臣先生もピストルさんも座談会ではもっと面白くて、もっと狂ってたんですけど、お茶の間向けに大幅な編集というか大胆なカットアップが行われてああなりました。
— 吉田光雄 (@WORLDJAPAN) January 19, 2014
特に「ブスなアイドルが云々」ってくだりの起こし【有吉弘行「ブスなアイドルが許容されるようになったワケ」 | 世界は数字で出来ている】を先に見たので、そこが結構クローズアップされたのかと思ったけど、最初の掴みにサラリと使ってた程度。まあ30分の番組で、いてもいなくても良いようなひな壇ゲストのコメントまでも被せなきゃいけないとなると、抜群に良いものも極端に酷いものも作れないわな。
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先月発売の記事担当した『EX大衆』1月号(双葉社)の記事「アイドルオタクの肖像」*1はじめ、昨年は様々な”アイドルオタク”と呼ばれる人々に会ってきたんですが、あらためて思ったのが「ハマればハマるほど、アイドルを好きな理由はルックスでなくなってくる」ということ。入口はたしかに顔だったとしても、半年一年と経ってくるとそのアイドル/アイドルグループを好きな理由は「ライブが楽しいから」「今一番勢いがあるから」「次何が起こるか見逃せない」「人間性が」「もはや情」といった理由になってくる。「可愛いから見続ける」てのは好きな理由として第一候補には来なくなりがち。
そもそもルックスってどうしても「旬」がある。特にアイドルって基本的に成長期の女性である以上「絶対的な美しさ」を見るのは不可能で、その時点での「フレッシュさ」込みの判断で見ざるを得ない。その上、毎週毎月何人も新人がデビューするわけで。それだけに本当に「顔最優先」でアイドルを見るのなら、DD(誰でも大好き)にならざるを得ない、というのは上番組にも出てたピストルさんを取材した時によくわかった。
アイドルを見るきっかけは「可愛いから」、それが多数派なのは間違いない。でも「可愛いから見る」てのは一番簡単なようで、それに殉じるとなるともの凄くハードでストイック。AKBから地下まで見るのって、野球でいえば大リーグもプロ野球も高校野球も四国アイランドリーグも、くらいの守備範囲必要ですからね。さらに現場に通うってどれだけハードか。「可愛い」を本気で追い求めることはもはや修行ですよ、”道”ですよ。
今アイドルを見てる人からすると「可愛い」は最上の条件ではない。80年代のアイドルもそういう部分あったのかもしれないけど、その色はより強まってるんじゃないのかな。特にファンとアイドルの距離が近くなった分。ただ、普段アイドルを見ない「アイドル=可愛い」の定義だけ残ってる人からすると「このアイドル可愛くない!ありえない!」になっちゃう。
でも、TV見てると「しばらく芸を見てない芸人」の方が多い気するけどね。そもそもこの番組の司会の有吉がその代表格だし。(タレント芸、として好きですけど)
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あと世間から「今のアイドルってブスじゃね?」って言われがちなのは、80年代の「美人といえばアイドルか女優」て時代から、90年代以降「グラドル」とか「女子アナ」「AV女優」「スポーツ選手」などなど「美人枠」が増えたことで、美人の価値そのものが相対的に低下したって事もあるような気がする。「○○に比べて可愛くない」の○○の中身がどんどん増えていった結果、というか。
様々なジャンルの美人が語られるようになって、美人の価値観が広まったのはいいことだ。しかし「熟女好き視点」の人が「アイドル好き視点」と重なるわけがない話で。そう考えると「○○はブス」とか簡単に言う人って、自分の視野の狭さをアピールしてることに他ならない、ともいえる。
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あんまりプロレスとアイドルを絡めるのは好きじゃないんだけど、「アイドル=可愛い」と「プロレス最強論」は近いのかもしれない。今興味ない人はそう言いがちで、今の状況や楽しみ方を知ってる人からすると「皆さんそうお思いかもしれないけど、今その見方するのはちょっと違うし、魅力はそこだけじゃないよ」と言いたくなる感じ。そこに気づかないと楽しめないジャンルではある。
まー自分がアイドル好きになってみると、「このアイドル、ブスじゃん!」てくさすよりも「なぜこのブスがアイドルとして許容されてるのか?」を調べ、考える方が圧倒的に楽しい、ということがよくわかった。それなり知名度あるグループにいるブスならそこにいる理由があるもの、だいたい。
ちなみに普段そんなブスブス言いませんよ!今回のこの投稿における”ブス”も、おれがブスと思ってるのではなく世間的評価として…(と書くほど泥沼に)。男は紳士たれ!
たとえば、あなどれないブスの人。AKBの未来を変える!SKE松村香織の挑戦 » dwango.jp news - アイドル・ボカロニュース/写真はSKE48まとめろぐっ! : SKE48のエビフライデーナイト マジで神番組だった最終回 感想まとめ!より
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*1:↑バックナンバー発売中でーす。けっこう面白いと思います。