サイタマビーチ

フリーライター/イベンターの大坪ケムタの雑記とかイベント告知とかもろもろです。

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台湾で男性誌をいくつか買ってみた。2

さて2冊目は「口海雑誌 Hi magazine」(1ncoming)。最初にこの本見た時は「日本の雑誌の台湾版かなー」と思った。だって、表紙のクレジットが「ほしのあき」で「米原康正」なんだもん。


内容は先の『funs magazine』から比べると、さらにさらにカルチャー寄り。一応ファッションコーナーもあるけどもグッズ紹介以上に「今ヤバいモノとヒトはこれだぜメーン」な匂いがプンプンしてる。しかもその情報は台湾だけでなくワールドワイド。HIFANAが2ページ取り上げられてたり日本モノも多い。日本の雑誌でイメージしたのは…かつての『Relax』?Hiと言いつつストリートなカルチュアでございますよ。




そしてその扱いに驚いたのがほしのあき×米原氏のグラビア、なんと46ページ!さらにメイキング+インタビューで6P、他にほしの写真集紹介やらなんやらと破格の扱い。海外で広く活躍する米原氏、それにほしのあきがアジア諸国で人気(よくAV女優と勘違いされてるらしいが)というのは聞いてたけども、こんなデカい感じとはねえ。実際、氏のブログを見るとアジア仕事多いみたい。日本における氏の今の立ち位置がどんなもんかはわからんけども、村上隆の世界進出とは違う形で海外に食い込んでいるのはよくわかる。あっちが萌えアート&ビジネスならこちらはエロで。

また後半唐突に「ASK MR.SATO」という日本のAV関係者へのQ&Aコーナー、さらに藤浦めぐの写真コラージュ的なページがあったりと、こういうところにも台湾のジャパニーズAVに対する距離感がはかりしれる。日本でいえば90年代初頭、深夜番組のワンコーナーに出てた頃のようなポップなアイコンとして。某企画女優が引退後に台湾でレポーターとかしてたらしいけど、本気でソレ考える子が出てきてもいいと思う。


あとこの本、2冊組で「HiKicks」というオマケ雑誌がついてた。こちらの表紙はVERBAL(m-flo)!そりゃ日本の雑誌って思うでしょ。しかしあちらでは確かにスニーカー流行ってたなあ。いわゆるオタク街、と言われて行ったところがスニーカー屋ばっかりだったり。

雑誌の詳しいところは出版社のHPにけっこう載ってるので読めるヒトは参照。前々からアジア諸国、特に香港と台湾は日本のウラハラ的ファッションが強い、と聞いていたけども、こういう本を読むとそうした服装だけでなく日本で90年代に読んでた雑誌を思い出す。それこそRelaxだったり数々の数号で潰れたデジタルガジェット系雑誌だったり。インターネットは通ってるもののまだすべてを見せつけるようなサイトも回線スピードもなく、トロい海外サイトで断片だけ知っては全容を期待&想像し、「最先端」に対してわけわからん脅迫観念があった時代。回線スピードは昔がレシプロ機なら今やブラックバード以上に上がったはずだけど、キレた海外情報を紹介する雑誌てのも少なくなった。最近の映画界で邦画だけが大成功という話を聞くだに、今はそれほど海外のよくわからんものへの憧れってないんだろう。自分で探すのは面倒で、ショッピングモール版のヴィレバン&タワレコでちょうど良い、みたいな。よくわからんものよりも、よくわかるものだけを見たいっつーことかね。この本みたいな台湾の雑誌にうかがえる90年代の雑誌ぽさ…といっても古いモンだと見下してるわけでなく、世紀末の欲望を2010年に持ち得てる彼らが羨ましい!てことですよ。まったく。