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サイタマビーチ

フリーライターの大坪ケムタの雑記とかイベントとかもろもろです。

ネット世界のイソップ童話。『関数ドミノ』

イキウメ『関数ドミノ』@赤坂レッドシアター、観た。NHKの収録用に行われた短編集に続いて2回目観劇。ギャグらしいギャグはほとんど無かったけど面白かったなー。設定はちょいファンタジー、しかしそのちょっとした要素でむき出しになる人間性の描き方が上手い。

轢死直前のところを不思議な力で救われた男。そうした奇跡を起こせる能力を持つ人間を「ドミノ」と呼ぶ。最初のひとつを倒すだけで全面を変えれるドミノ倒しのように、神に等しい力を持つ存在。彼はドミノなのか?事故調査員と目撃者たちが、いまだ能力に気づかぬ彼の周りに再び集まってその真偽を測りだす。

自分の停滞を誰かのせいだと思わないと気が済まない男。慈悲だの良心だの言うが、自分の思いこんだとおりしか許さない男。気がいいふりをして逆ギレ男。いつか自分にも幸せの順番が回ってくると思い続ける女。あー、なんか見たことあるわーと思ったら、すごくネットの人っぽいんだよなー。かなわない相手に対して自己正当化の理論武装、臨界越えたらプツン。相手に本心を求めるけれど、自分は本心をさらさない。自分がドミノか気づかない男を見ている視点はある意味ネットウォッチ的だしなー。まぁネットだけの話じゃないけど。そういう「寓話」としての描き方がホント絶妙。最後の「ほれみたことか」みたいな感じといい。キャラクターが「ネットぽい」という型にハマってる気もするけれど、人間関係の絡ませ方が不可分なくハマってるんだよなー。長く見に行く劇団になりそう。

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