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サイタマビーチ

フリーライターの大坪ケムタの雑記とかイベントとかもろもろです。

眠気もなくてよく効きます

ポツドールvol.18『愛の渦』@シアタートップス、を見た。前作『顔よ』を見たあと、mixi日記でこう書いた。

「テーマの普遍性もあって、古代ギリシャに書かれたコメディを見てるようなおかしみがあった。当然そんな昔の戯曲なんて読んだことないけど、1000年かけて練り込まれたんじゃないか?ってくらい完璧に洗練された笑いと悲しみが詰まってた、ってこと。」

ぼちぼち小演劇を見だしてから5年近くになる。いい物も、ソコソコのも、ダメなのもそれなりに見てきたけど、もうそろそろ「ポツドール」と「それ以外」でいいような気がしてきた。その位圧倒的なんだよなあ。装置としてのキワモノな設定、終始苦笑いを止まらせぬソリッドな脚本。比類無き大衆娯楽、ただし18禁の。

乱交パーティという設定はたしかにキワモノに違いない。しかし大人ですら緊張感のある、そして目的がハッキリした場だからこそ、初対面の男女6人が精一杯かつ上っ面な処世術を繰り広げる様をヒリヒリ伝え、一発ハメた後の気分緩み具合にリアリティがある。ただの合コン設定ならあの痛さ・可笑しさはない。小気味よく会話に混ざる者、その尻を追う者、調子に乗る者、閉じる者。どれもいつかの自分であり見たことある誰かだ。
決して劇薬ではない。他の劇団のほうがよっぽど劇薬というか、ヤケドする確率高いもんな。タバコのような味わいでスゥッと肺の奥に染み入ってくる軽い毒。それがまんべんなく与える毒だからこそポツドールは大衆のための演劇たりえると思う。秋公開の監督作『ボーイズ・オン・ザ・ラン』でこの苦笑いが日本中に広がればいいなあ。

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